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コラム 『無形資産』を築くもの、ぶち壊すもの

『ライフシフト 100年時代の人生戦略』は、これまで私が読んだ本の中でも最も印象深い本の1冊です。

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

 

 

本書の中では、今後長寿社会で生きる上ではお金や家など目に見える資産(有形資産)だけに目を向けず、人生のあらゆる側面で大きな役割を果たすスキルや知識(生産性資産)、健康と幸福(活力資産)、人生における変化を遂げるために必要な資産(変身資産)で構成する無形資産にも取り組んで100年ライフに備えるべきと言っています。この無形資産を形成するものとして、時間が重要になってきます。ただし、単純に時間が多くあれば家族や愛する人と過ごして無形資産を増やせるかというとそうでもありません。時間よりも重要なもの、無形資産を築くこともできるし反対にぶち壊すこともできるもの―「考え方」が一番重要で決定的な構成要素だと思います。

 

なぜ時間は無形資産において限定的なのか

有形資産ではお金を出せばマンションが買えますが、スキルや知識を蓄えるべく学校に通ったり、健康を保つためにジムに通ったりと無形資産を増やす上では時間が必要です。 お金を払っても必要な時間をかけなければ期待する結果を得るのは難しいでしょう。

一方で、時間をたっぷりかけたところで無形資産は増えないこともあります。

昔、ネットワーキングの為に就活イベントに行き、二言三言話した後企業の方々の名刺を頂き、その後お礼メールは送りますがそこから発展したことはありません。

それどころか、逆に無形資産を壊してしまうこともあります。去年世間を騒がせた国会議員の「ゲス不倫」では、育休を推進・取得した国会議員がそのあまりある時間で過ちを犯してしまい、自分だけの幸福どころか、家族全体の幸福を壊し、自らの国会議員としてのキャリアも壊してしまいました。この一件により、短期的ではありますが一般の男性育休にもネガティブなイメージがついてしまいました。

有形資産では、よっぽどひどい投資を買わない限り、ゼロになることはあってもマイナスになるところまでは行かないものの、無形資産では時間を投じたところ増えないどころか壊れることもあるのです。

 

「考え方」の重要性

 それでは、無形資産において時間よりも重要なファクターはなんでしょう。私は物事の「考え方」だと思います。「考え方」により、無形資産は数倍も数十倍も増えることもあれば、たちまち0になるどころか周囲の人間の無形資産まで奪ってしまうこともあるでしょう。

例えば、どうせ勉強したところで不況で仕事なんかありやしないからやるだけ無駄と思ってその日その時を楽しむべく遊んでしまう。家族や友人含め周囲の人間を敵や競争相手と見なすため、相手をけなしたり自分のことを自慢して自分自身を孤独に追い込んでします。そのような「考え方」により、持っている時間やエネルギーを特定の方向に向けて費やしてしまい自分だけではなく周囲の人間も不幸になってしまうことがあります。

自分をロボットに例えるならば、「考え方」はプログラミング化されたコードであり、無形資産はロボットがコードに基づいて動いた結果(アウトプット)ということになります。「考え方」がプログラミング化されたコードなのであれば、そのコードを書き換えることが可能です。

 

無形資産を最大化するために

自分の無形資産を棚卸ししてみた結果、資産を最適化したいと思う場合、その重要なファクターである考え方を見つめ直す(上記で言うようにコードを書き換える)必要があります。考え方には下記のように様々な要素があり、それらの要素ひとつひとつには無限の捉え方があります。

・自分が住んでいる国・地域の状況についてどのように捉えているか

(悲観的にとらえているのであれば、なぜ悲観的なのか?その根拠は?)

・仕事をどのように捉えているか

(年収、地位に主眼おいている?それともやりがいにおいている?)

・家族・友人・地域のコミュニティをどのように捉えているか

(家族・友人や同僚を競争相手とみなしている?憎むべき存在?助け合う存在?)

見つめ直す上では、関連する本を読んだりや人と話し合ったりすることで、より最適な考え方やヒントを得ることができます。

私もこの育休中に上記3点について見つめなおして自分の無形資産を棚卸ししていきたいと思います。