夫婦同時育休を紹介するブログ

夫婦の同時育休について体験して分かったこと、日々思うこと、お役立ち情報を紹介するブログです。

コラム 同時育休取得者から見た「一億総活躍」について

最近多くの女性ブロガーの中で(批判的に)論じられる「一億総活躍」について、同時育休取得者の視点を紹介したいと思います。

論じる前に、一億総活躍とは一体何なのか? 「活躍する」ことについて政府のHPを参考に解説します。 

 

まず、一億総活躍とは何を意味するのか首相官邸のページで調べてみました。

一億総活躍社会の実現 | 首相官邸ホームページ

一億総活躍社会の実現」プラン概要によると、一億総活躍とは「⼥性も男性も、お年寄りも若者も、⼀度失敗を経験した⽅も、障害や難病のある⽅も、家庭で、職場で、地域で、 あらゆる場で、誰もが活躍できる、いわば全員参加型の⼀億総活躍社会を実現。」とのこと。

その為に、子育て支援があったり(「夢をつむぐ子育て支援」)、経済活性があったり(「気本を生み出す強い経済」)、社会保障(「安心につながる社会保障」)を充実していきますということが書かれていました。

 

夫婦同時育休を取得している=夫婦共働きで自治体や企業の子育て支援に乗っかっている状態は上記の定義の一億総活躍社会の一員という感じですが、やはりこの「活躍」という言葉には違和感を感じます。下記に違和感を持った理由と、勝手ながら「活躍」に代わる言葉を提案したいとおもいます。

 

  • 違和感の理由

まず第一に活躍ということばを政府から発せられると、この時代・文化において思想や行動の自由を制限される印象を受けます。

<国民の3大義務との関連>

国民の3大義務は、「教育の義務」、「勤労の義務」、「納税の義務」であり、政府から「活躍」しなさいと言われると、日本人である限りこの3大義務を十分に果たしている人(高学歴、大企業、高収入)は”いっぱい”活躍している人=人生の勝者という印象を受けてしまうのです。でもそのような人が勝者と言われていたのはバブル以前の大昔。ボランティアやNPOなど低所得もしくは所得はないけれども社会の様々な場で貢献している人は勝者ではないんですねとなってしまいます。

<戦時のスローガンを想起>

他のブログでも、この一億総活躍は戦時の「産めよ増やせよ」のスローガンを想起し、様々な理由で産めない人は活躍できないのかといったことが書かれています。

産めよ増やせよ」、「欲しがりません、勝つまでは」といった戦時のスローガンは人々の思想を形成し、特定の行動を促す半面、そのスローガンに沿わない思想や行動を疎外させます。結果、社会において活躍する人、活躍しない人=勝者と敗者の分断を助長します。

日本の半数以上の国民が戦後生まれで思想や言論の自由憲法で保障された時代において、政府から特定の思想や行動を促されると個人の生き方の選択の自由が奪われるような気になるのです。

<夫婦同時育休の立場から>

私と夫が子供をもう一人産みたいと思ったのは、プライベートやキャリアなどのタイミングを見て家族の幸せを考えてのこと。日本の少子化の課題を自分がなんとか解決してあげなきゃというのが主な理由ではありあせん。

夫婦で同時に育休をとるのも、

http://dojiikukyu.hatenablog.com/entry/2016/12/19/104358

で書いたように人生をフルに家族で楽しみたい、時間を共有したいから。「個人の生き方の選択の自由」を自分らで大事にしてみた結果です。

 

ただ、自治体の給付金をぶんどってやろうと権利だけ主張する「モンスター育休」になるのもいけないと思います。権利vs義務ではないけど、日本人である以上Good citizenとして行動し、私たち一人一人がよりよい社会なるため貢献する必要があることは認識しています。

政府の一億総活躍の内容はAgreeだけど、「お前、活躍しろ!」とは言われたくない。そうなると,政府の「一億総活躍・・」は言葉の問題!?という気がします。

 

 「活躍」に代わる言葉を提案!

ここで「活躍」に代わる言葉を変えて、新たなスローガンを提案したいと思います。

ついでに「総」もなんだか軍隊ぽくってもう少しやわらかい言葉がいいです。

というわけで、

 

「一億みな主体的に生きれる社会」 はどうでしょう?

 

人間、常に活躍=めざましい活動(小学館 『国語辞典』)は、むずかしいこと。どんなに有能な人もスランプや、気持ちがダウンするときだってあります。そんなとき活躍という言葉をみるとプレッシャーになるもの。より鬱々とした気分になります。

誰もが、自分のペースでチャレンジしてみたいことに挑み(経済)、家族を持ちたいとき・ケアしたいときでき(子育て・介護)、休息すべき時に休息できる(社会保障)、そんな主体的(=自分の意思をもって行う)に生きれる社会でありたいと思います。

 

 

 

同時育休日記 <56日目> 年が明けて

今日は上の子の3学期の始業式です。

(私も夫も育休中の中)上の子が家族の中で唯一社会生活を持っているので、上の子の登校時間に合わせて起床・朝食づくりです。

そして、今朝は学校のPTAの朝の活動(PTAの役割で、登校時間に通学路に立ってこどもたちにあいさつする役)に参加です。学校のママたちとのおしゃべりも楽しい。子供たちは皆「あーあもう3学期始まっちゃったよ」という限りなく無表情な顔(何も感じないようにしている顔!?)をしてちょっとかわいそう。。

活動の後は、会社の人とメールでのやりとりと会社外のネットワーキング活動も再開し、フレッシュスタートです。脳がピーンと活発になっている気がします。

冬休みは南の島で脳みそがとろけるほど休んでよかったー。

 

そして、赤ちゃんが私に今朝初めてにこーって笑ってくれた。なんて可愛いんだ。

今日の一番の収穫です!

 

夫婦同時育休 一日の流れ 

赤ちゃんが生まれてから最初の数週間はドタバタでルーチンもなく気づいたら夜になるという日が続きましたが、試行錯誤の末今は少しリズムができてきました。

夫婦同時育休では毎日どのように過ごしているのか、ご紹介します。

<平日の例>

          夫             私          

6am     起床・上の子の勉強見る   赤ちゃんと寝てる 

7 am                   朝食                        起床・朝食

8am                  フリータイム        赤ちゃんお世話・遊ぶ

10am             赤ちゃんお世話・遊ぶ                   フリータイム

12pm                            昼食

1pm                        みんなで散歩・買い物

3pm                 赤ちゃんお世話・遊ぶ     上の子帰宅・宿題見る

5pm                     夕飯支度          赤ちゃんお世話・遊ぶ

6pm                                                        夕食

7pm                上の子と将棋         赤ちゃんお風呂いれる・自分の風呂

9pm                フリータイム・風呂       赤ちゃんのお世話  

11pm                    就寝             赤ちゃんと就寝

 

まとめると、以下のポイントになるでしょうか。

・時間帯により赤ちゃんを交代で見ている。

・赤ちゃんの世話していない方は、家事か上の子の勉強を見るか遊ぶか、自分の時間を持つ

・赤ちゃんと寝る、上の子の勉強見るのは2日おきに交代。

 

2日おきの交代以外は特にルールは設けず、その場で話し合いながら家事・育児を分担しています。

特筆すべきはフリータイム。お互い、毎日どこかで自分だけの時間は欲しい!と思いフリータイムをもうけています。これは本当に重要。

フリータイムでは赤ちゃんとは別の部屋にこもったり、カフェに行ったりして物理的に赤ちゃんと離れて、本を読んだり、勉強をしたり、ブログを書いたり、誰かにメールしたりと赤ちゃんといてはなかなか難しい自分だけの時間を楽しむのです。フリータイムが終わってフレッシュな気持ちで再び赤ちゃんのお世話をがんばれるのです。

 

 

私たちが育休を同時に取得するわけ

育児休暇の大半は、妻か夫のどちらかが取得する、両方取るにしても交代で取得するケースがよく見受けられます。

私たちの場合には、夫婦で同時に半年取得してしまおうとういうものです。同時取得中は夫婦一緒に赤ちゃんを世話する。平日の人も少ない公園に赤ちゃん連れてゆっくり散歩する。他愛ないことを深く話し合う。お互いの今後のキャリアについて話し合う、Visionを共有する。。最初にこれらをイメージしただけでワクワクしました。

この同時取得は私が提案したのですが、動機としては単純に一人より二人の方が楽しいし、後々人生振り返った時にシニアでない時に夫婦が長い時間共有できるのは素敵なことなんじゃないかと思ったのです。私のワクワクした話しぶりに、パートナーも「いいね!」と応じてくれてお互い出産の数カ月前から仕事調整に入りました。

もちろん、論理的にメリットを言うことはいくらでもできます。生まれた子の世話だけでなく上の子の世話や勉強を見れるし、このご時世男女平等を実践すべきだし、赤ちゃんにはお父さんの愛着も必要だし。。。

一方デメリットはメリットより多いかもしれません。2人同時取得はどうしたって、給付金をくいつぶし、貯金もかなり減ることになる(後ほど別途記事にします。)近所から変な目で見られる。2人で長期間休業することにより夫婦でキャリアのリスクを負う。。。

ただ、「やってみたい!」という気持ちから私たちは同時育休に踏み切ってしましました。

メリットデメリットを天秤にかけるよりも単純に「やってみたい!」という心の声に従ったのはこれまでの私の人生で幾度かありますが、どれもそれ程悪い結果になったことはない気がします。失敗したこともあるけど後悔は一度たりともありません。そして、今回も「やってみたい!」の実現に踏み切りました。

「やってみたい!」の実現では、毎回デメリットの負荷を軽減することの努力はそれなりに必要です。そしてそれを実践できるだけの周囲のサポートを忘れてはなりません。私たち夫婦の場合には職場の上司や仕事を引き継いでくれた後任のサポートが大きいです。そして金銭的な負荷を軽減すべく給付金はもちろんのこと日々の生活費の見直し、確定申告できるものを徹底的に洗い出しました。

リスクも金銭的にも負担が幾分大きい同時育休ですが、単純に「家族といたいから」という理由で実現しました。ただ、その理由で十分だと思うんです(時に職場や親戚など周囲にはメリットデメリットで色々論理的な理由を語る必要がある場面もありますが)。スタートしてから今1カ月たちますが、とても満足、充実しています。